ネットに影響される人の日記

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影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

3. ヴィヴァルディ「四季」 | 東京ヴィヴァルディ合奏団 | 吉田南

■出演
ゲスト:吉田南(独奏ヴァイオリン)
東京ヴィヴァルディ合奏団
■曲目
ヴィヴァルディ:「四季」全曲~協奏曲集<和声と創意の試み>より
ヨハン・シュトラウス2世:入江のワルツ 作品411
ブラームス弦楽六重奏曲 第1番 変ロ長調 作品18
■会場
第一生命ホール

 

ヴィヴァルディの「四季」を聴いてきました。2021年、2022年に続いて3回目となり個人的な新春恒例行事になってますね。ちなみに「四季」は1723年に作曲されたそうなので誕生してから今年でちょうど300年だとか。すごい。良い曲はいつ聴いても何度聴いても良いのでこれからも可能な限り続けていこうかと思います。とはいえ毎度そんなに書くことがあるのかというとそうでもないのでそのへんは過去ブログを貼っておきましょう。

 

■2021年

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■2022年

htnmiki.hatenablog.com

 

まずはヴィヴァルディ以外の曲で、今回はヨハン・シュトラウス2世の「入江のワルツ 作品411」、そしてブラームスの「弦楽六重奏曲 第1楽章 変ロ長調 作品18」です。ヨハン・シュトラウス2世の曲は毎年大晦日のウィーン・フォルクスオーパ交響楽団の年越しコンサートでよく聴いており、今回の曲を聴いたことがあるかどうかは自信がないんだけどいつもの耳馴染みのある感じで気負わずに楽しめました。

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ブラームスの作風をよく知らないんだけど私のようなクラシックど素人が飽きずに聴けたのでクラシックの入口にはいいかもしれない。で、いまウィキペディアを見たらベートーヴェンを崇拝しつつ古典派のモーツァルトハイドンも敬愛しており、ブラームスはロマン派の中でも古典派に近い「新古典派」と呼ばれることもあるのだとか。さらにバロック音楽、とりわけJ.S.バッハにも心酔していたようで、古典派以前がわりと好みかもと思いつつある私もブラームスは聴けるんじゃないかと思ったり。

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で、お待ちかねのヴィヴァルディの「四季」です。過去2回のおかげで構成もだいたい頭に入っており余裕を持って楽しめた気がします。名前の通り4つの季節にそれぞれ3楽章で計12曲となり、苦手な曲や嫌いな曲というのは無くて、この曲は特に好きというのがいくつかあります。その中でも夏の第3楽章と冬の第2楽章は大好きな曲です。

 

■夏の第3楽章

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■冬の第2楽章

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この冬の第2楽章で事件が発生しました。前述の通り構成はわかっているので冬の第1楽章が終わり「さて次は大好きな第2楽章だ」と思っていたら違う曲が始まった。この曲は普通にアンサンブルで始まるはずなのに吉田南さんがひとりでピチカートでなにやら弾き始めた。動揺しながらもその美しい音色とメロディーを聴いていたらいつもの第2楽章が始まりました。へぇ~こんなこともあるんだな~などと思いながらラストの冬の第3楽章が始まるとなんとなく違和感があるような無いような感じがして、もしかしてこれも何らかのアレンジが入ってるのかな、私の記憶違いかななどと思いながら「四季」は終了しました。違和感といっても別に嫌な感じではなく、明らかに異なる冬の第2楽章をきっかけに「もしかしていろいろやってるんじゃないか?」という思いが生まれてしまい全体を通してそんな気もしてきてしまったという感じです。で、冬の第2楽章についてコンサート後につぶやいたら吉田南さん御本人から「オリジナルのカデンツァです」という回答をいただいてしまいました。さらに他のツイートには「オリジナルのオーナメンテーションをたくさん散りばめてみた」とか「バロック音楽の自由さと楽しさを感じていただけていたら嬉しい」と書かれていたので納得です。私はクラシックのなかでもバロックはむしろガチガチに固められていて、こうした「あそび」の入る余地は無いと思い込んでいたので、驚いたと同時になんだか嬉しくなっちゃって。私も含めクラシックに馴染みのない人にもこういう面白さが伝わるといいのになーなどと思ったり。

 

ちなみに今回は耳だけでなく目でも楽しめました。というのも吉田南さんはかなりエモーショナルな弾き方をされていて音楽だけでなくパフォーマンスも含めて作品となっていたように思います。ヴァイオリンを弾くアクションはもちろん、表情もとても豊かでした。ロックギタリストは顔で弾くなどと言われますが、そういう意味では吉田南さんはロックギタリストの素質もありそうです。私は曲を深く掘り下げたりできないし技術的なこともわからないので、耳や目に入る一次情報だけで楽しめるというのは初心者にはありがたいのです。他の曲での吉田南さんも見てみたくなりました。4月にシティフィルでブラームスを弾くそうなので行ってみようかな。

 

パフォーマンス面で今回もう一つ面白かったのが楽団メンバーの一番背の高いヴァイオリンの方です。この方が吉田南さんとは対照的にまったく動かない。体が大きいためにおもちゃのように小さく見えるヴァイオリンと弓をちょこちょこと動かすのも面白いし、両足のスタンスは肩幅でもなくかかとを合わせつま先を少し開く直立スタイルで体を揺らすことも無いのでなんだかそういうキャラクターっぽくて、エモーショナルな吉田南さんとの対比が面白すぎた。プログラム裏面の楽団員の写真にそれっぽい人が見当たらなくて今回だけの臨時だったのかなあ。気になる。

 

アンコールの2曲はリハーサル動画をUPしてくれました。

 

帰りに勝どき駅そばのCafe965でひと休み。プリンをたのんだら品切れでほうじ茶プリンになりましたが美味しかったです。

 

ごち。

 

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★今年の音楽一覧

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