1月分はこちら。
2月です。2月は週末にいろいろ予定があったりであまり観る時間がなかったんだけど流行りの超かぐや姫!も観れたことだしヨシ!とするか。イオンシネマのミニオンズカード割引券がそろそろなくなるのでまた買わねば。3月のアカデミー賞発表を控えてリバイバル上映などもありそうだしどうなりますかねえ。というわけで2月分いってみましょう。
- 11. クスノキの番人
- 12. ランニング・マン
- 13. トゥギャザー
- 14. クライム101
- 15. ブゴニア
- 16. マーズ・エクスプレス
- 17. 超かぐや姫!
- 18. 万事快調〈オール・グリーンズ〉
11. クスノキの番人
東野圭吾の人情モノなのかな。和菓子工場で働くレイトがあらぬ嫌疑でクビになり悪い友達に唆されて和菓子屋の売上を盗みに入り逮捕勾留されたら弁護士がやってきて「依頼人」の元へ連れて行かれたら「クスノキの番人」になれと言われる物語。依頼人はレイトの叔母であるヤナギサワチフネだった。なんのこっちゃという感じだけど御神体のない神社の境内にあるクスノキの幹の穴に入り「祈念」する人が後を絶たないためその管理をするとのこと。ある出会いから「祈念」の秘密を探るなかで人々の思いに触れ今までの言い訳だらけの人生を見つめるレイトがこの先どう生きていくのか。チフネは実業家として成功を収めておりマイ・フェア・レディのごとく整えられていくレイトは戸惑いながらもチフネの思いを受け取っていく。血縁と認知症がポイントになる作品でそれらに弱い私は冷静に評価しづらいんだよなあ。どうしても自分に重ねてしまうので。和菓子屋の社長と息子、レイトとチフネ、「祈念」を利用する人と利用できない人、人の思いはどのように受け継がれていくのか。私自身が中年と呼ばれる年齢になり別れが増えていく中で彼らの思いをどれだけ受け取れるのか私には自信がない。そしていずれ後悔するのだろう。愚かだ。
12. ランニング・マン
「ベイビー・ドライバー」や「ラストナイト・イン・ソーホー」が面白かったエドガー・ライト監督作ということで観てみたんだけど上映開始1時間経たないあたりで腹痛が限界突破しそうだったのであえなく退散してトイレへ駆け込み唸ること15分。ここから戻って観る選択肢もあったけど実はこの1時間ほどの間「うーむ、面白くないかも」と思いながら観ていたのでもういいかということでそのまま帰宅してしまいました。というわけで評価なし!しかたない!そういうこともある!
13. トゥギャザー
35歳でミュージシャンを夢見る無職男ティムと年上教師女ミリーが田舎に引っ越して近所の森を散策していたら穴に落ちて「サバイバル番組だね!」とキャッキャウフフしてたらふたりの身体に粘着質の何かがくっついて気持ち悪くてなんやかんやで穴から這い上がってからティムの様子がおかしくなりミリーが車で出かけたらそれに連動するようにティムが動いたり夜ふたりがベッドで寝ていたらティムがミリーの髪を食ってたりミリーの新任校のトイレでふたりがファックしたらチンコが抜けなくなったりどうやらふたりの身体が磁石のように引き合っているようでこのままではくっついて離れなくなっちゃうどうしようという物語です。つーかポスターでネタバレするのはどうなん? 心が離れかけたふたりの距離がテーマかのかな。それはそれとしてこの超常現象についてなにひとつ解決していなくてワロタ。で?っていう。カルトが絡んでることはわかるしその関係者が近づいてくるのもわかるけど、で?っていう。うーむ。ダメ押しはラストカット。誰やねん。というわけで今からネタバレサイトに行ってきます。
14. クライム101
ソー(クリス・ヘムズワース)とハルク(マーク・ラファロ)の共演ということで観てきました。多発する強盗を追う刑事(マーク・ラファロ)は独自捜査の結果101号線沿いで発生する事件のうちある特徴に気付き追い続けるが検挙に結びつかず上から叱責されるが諦めきれずに持論を武器に真犯人へ迫る。一方で強盗稼業のデーヴィス(クリス・ヘムズワース)はその影に気付かずデカいヤマを手をかけてふたりの距離が縮まるが、という物語。なんか不思議な映画だった。面白かったとは思うんだけど人物ごとの掘り下げがほとんど無いし人物同士の関係性の掘り下げもほとんど無くて例の協力者ふたりはなんなんだという感じで物語の厚みに欠けるというかだいぶふんわりした印象しか残らない。決定的な痕跡を残さない連続強盗犯のはずなのに不用意な行動が多かったり刑事の動機がいまいち説得力が無かったりパートごとにそこそこ面白いのに勿体ないなあと。非常に消化不良な作品でした。ただ、ラストカットのマーク・ラファロの笑顔は満点です。
15. ブゴニア
この監督とは相性があまり良くないんだけど暇潰しで観てみました。製薬会社トップのミシェルが地球を破壊しに来たアンドロメダ星人だとする陰謀論者テディとドンにミシェルは誘拐され母船を連れていけだの皇帝と話をさせろだのと要求されるもただの人間なのでそんなことはできず電気ビリビリ拷問にかけられたりするんだけど400Vにも耐えてしまうその身体にテディはミシェルがアンドロメダ星人の下っ端ではなく皇族だと認識して今までの無礼を詫びてディナーを共にするが天才と馬鹿の議論では馬鹿に勝ち目はなくイライラを爆発させたテディがどうするかみたいな物語です。自分は賢いと思い込む馬鹿が賢い人に馬鹿にされるとキレる現象はとても面白いんだけど他の要素つまり陰謀論者の描かれ方が特に目新しさもなくわりと杜撰な行動で目も当てられないという状況は今さら見せられてもなかなか辛いものがある。まあそこも含めて陰謀論(者)の滑稽さを描いているのかもしれないがラストシーンの茶化しかたは陰謀論者たちを持論を強固してしまうリスクも多分にあるので正直笑えないんだよなあ。彼らは彼らで本気なわけで。なんというか消化不良感がある。そういえばもうひとつ面白いシーンがあった。ビリビリタイムにバスケットケースは馬鹿っぽくてとてもよかったです。
16. マーズ・エクスプレス
日本のオリジナルアニメ作品だと思って観に行ったらフランスの作品でした。アンドロイド(ロボットのほう)が日常に溶け込んだ世界で探偵アリーヌはバディのカルロス(アンドロイド)とともに行方不明の大学生ジュン・ショウを探す物語。ロボット三原則による制限を解除する「脱獄」や、脱獄とはレイヤーの異なるマルウェアなど多少の知識を要する展開かつ誰がどちら側なのかわかりづらいため序盤は少し忍耐が必要かも。アンドロイドがただのロボットではなくかつて生きていた人間であることが示されるが倫理的な問題として他のただのロボットとどう共存するのか興味深い。また、ロボット同士が物理的接続をすることで快楽を得られる行為はすごいらしい。気になる。マルウェア開発に絡むジュン・ショウは苦学生で金のために脳をレンタルするブレインファームでバイトをするがその際に記憶を盗まれマルウェアがテック企業の手に渡ってしまい世界中のロボットがまもなく反乱を起こすときどうなるか。カルロスは型が古くメモリ不足でアップデートに失敗するためマルウェアがインストールされずにすんだりマルウェア起動後の展開が○○補完計画だったり所々でクスッとくるし物語としてもよく出来ていてかなり面白かった。海外のアニメ作品に触れる機会もなかなか無いのでこうした作品はありがたい。
17. 超かぐや姫!
ネトフリで話題の作品が1週間限定で劇場公開されるとのことでチケット争奪戦に参加した結果バルト9で22:45-1:15回を観てきました。帰れねーよ。というわけで我が常宿の快活CLUBお泊りコースです。なぜそこまでするのか。ビッグウェーブに乗りたいというにわか根性です。で、作品ですがVRの世界でいろんなことができるセカンドライフ的なやつ?の中で活動するアイドル?ヤチヨに憧れるイロハは帰宅途中に光るゲーミング電柱を見つけ扉が開き中には赤ちゃんがいて成り行きで連れ帰ってみたら数日で身長150cmになりかぐやと名付けふたりでVRで遊んでたら人気者になり金持ちになったところでカグヤに迎えがきて……という物語。VRとかゲーム実況にあまり興味なく過ごしてきたので中盤までは正直乗り切れなかったんだけど終盤かぐやの秘密というかヤチヨの秘密が明らかになるところから私の大好きな時を超えた邂逅モノなので観てよかったなと。アニメによくある「親が出てこない問題」とか諸々のツッコミどころは気にせず勢いで楽しめる作品だと思うので当初1週間限定公開だったのが上映館も増えて延長されてるのはありがたいね。ところで庄司更紗って何者?とエンドロールを見て思った人も多いのでは。私の記憶が確かなら、犬DOGEの声優、モーションアクター協力、ボイステスト、制作進行に名を連ねていた。
18. 万事快調〈オール・グリーンズ〉
反社会的な「サマーフィルムにのって」、鑑賞中から私が感じていた本作の印象です。「サマーフィルムにのって」はひょんなことから3人の女子高生が映画制作する物語で私の大好きな作品です。そして本作は3人の女子高生が学校の屋上の園芸部のビニールハウスで大麻を栽培して売りさばいて荒稼ぎする物語です。どこにも居場所のない朴秀美が唯一居られるのはラップ仲間とフリースタイルを繰り広げる駅前広場。1軍女子の矢口美流紅(みるく)は技術の授業中に小指を落とし1軍陥落。漫画大好きで毒舌の岩隈真子は目立たず正しく生きたい。そんな3人がこの町で起きた死亡事故をきっかけにこんなところで生きて死にたくないと願いたまたま手に入った(おい)大麻の種を育てて売って町を出る資金を得るために結成されたのがオールグリーンズ。先輩のゲイカップルや漫画仲間の化学部員を巻き込み乾燥大麻から大麻樹脂までイケイケどんどんだったが種の持ち主が現れ……という物語。私はラップの良さがよくわからないタイプだけど朴秀美が矢口に煽られてラップで感情をぶつけるシーンがめちゃくちゃかっこよくてそこから一気に引き込まれたことは白状しておきたい。朴秀美の鬱屈感、矢口の鬱屈感、岩隈の鬱屈感、それぞれにどうにもならない事情があり深夜に交差点の信号の意味がなくなるような田舎町の鬱屈感と重なった時に交わるはずのなかった3人が同じ夢を見るのは必然でベタだけどおじさんはこういうのに弱いのです。やっていることの重大さに対して無防備すぎたりすべてが上手くいくはずもなく追い詰められていく様子はさすがに適当すぎないかと思わなくもないが十代の自分を思い出すとまあそんなもんかとも思えるしあれこれ突っ込まずに観るのが正解だと思う。個人的に残念なのは本作がおそらくいろんなカルチャーのオマージュが散りばめられておりそれらのほんの一部しか理解できなかったこと。侍女の物語、ニューロマンサー、夏への扉、ゴダール、万事快調、哀れなる者、ファイトクラブ、などなど。朴秀美のSF、矢口の映画、岩隈の漫画、それぞれ好きなものがたくさん出ているはずなので2回観ても楽しそうだしこのあたりを網羅できる人の解説があるとさらに楽しいかも。大麻栽培という秘密クラブの結成時にメンバーの前で「The first rule of ALL GREENS is: you do not talk about ALL GREENS」とカマしたくなる気持ちはわかるしおっさんになるとその恥ずかしさもわかってもじもじするよねー。爆発オチも集団ハイも荒唐無稽だけどこの作品に限ればむしろアリ。ラストに3人の凡庸なその後が描かれた直後の「とかなるわけねえだろ!」も最高。大事なこと忘れてた。タイトルどーん!のタイミング選手権で上位を狙える作品です!
ではまた3月分で。