ネットに影響される人の日記

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影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

映画2026年4月

3月分はこちら。

htnmiki.hatenablog.com

 

コナン新作はどうせロングランだろうし今じゃなくてもいいかと思っていたら4月が終わります。GWに観ればいいかと思っていると5月も終わりそうなのでそろそろ観に行くか。プロヘメの吹替版も観たいんだけど字幕を2回(通常・IMAX)観ちゃってるので先延ばし中。他にもだいぶ見逃している作品があるので困ったもんだ。仕事なんかしている場合ではない。はやくAIに仕事を奪われて福祉として映画鑑賞させてほしい。というわけで4月分いってみましょう。

 

 

28. キング・オブ・キングス

いつか聖書をきちんと読まねばと思いながらもジョージ秋山の「聖書」や架神恭介の本をかじる程度でいまだにキリスト教についてよくわからないという体たらくのため機会があればそうした作品に触れようと思っておりたまたま予告編で見かけた本作がイエス・キリストの誕生から復活を描いたものということで観てきました。馬小屋で生まれたとかヘロデ王に逆恨みされるとかマギ(違う)に見つけられたりエジプトに逃げて海が割れてイスラエルに戻ったりヨハネから洗礼をうけて12使徒を集めて旅したり道中で度々奇跡を起こしたりパリサイ派に敵視されたり罪を犯したことのない者が石を投げなさいと言ったり信じれば救われたり疑うと沈んだり最後の晩餐で裏切り者を予言したりラザロを蘇らせたりペテロがイエスを知らんと言ったり十字架にはりつけになりエロイラマサバクタニと祈ったり3日後に復活したりという物語を「クリスマス・キャロル」で有名なディケンズが言うことを聞かない息子に読み聞かせるという物語です。ガチガチの宗教映画なので評価しようがないというのが正直なところ。おおまかなプロットはいわゆる貴種流離譚といえるだろうしその後の数々の物語のベースになっているだろうことは疑いがないので抵抗なく入ってくる。IMDBを見るとおそらく熱心な信仰の方々が10点つけていてたまーに信仰者だけど解釈違いとかもう少し柔らかい表現を望んだりしている。非キリスト教徒以外にはおおむね不評らしいのは洋の東西を問わずといったところか。ひとくちにキリスト教と言っても一枚岩ではないし作品単体で語れるものもないけれどキリスト教的価値観を知ることは無駄ではないと思うので今後も触れていこうと思う。エンドロールでQRコードが表示されたのはワロタ。この映画を誰かが観れる権を買いませんか?というものらしい。これを買えばどこかで誰かが無料で観れるというペイフォワード的な。ポチっとしていくと50ドルと出てきてさすがにちと高くねえかと思いそっ閉じ……

 

29. ペリカン・ブルー ~自由への切符~

80年代後半から90年代にかけて社会主義体制から民主化へ向かうハンガリーの若者3人の物語。オーストリア国境の鉄条網が撤去され駐留していたソ連が撤退し西側への自由なアクセスが可能となったが金のない若者たちは旅行すらできないほど貧しく鉄道切符の偽造を始める。なけなしの金で近距離切符を買い窓口で記入されるインク文字を消すためにあれこれ試した結果ドメストで消せたときは笑ってしまった。必死になるって良いですね。なお「現在のドメストではできません」と注釈入ってワロタ。このとき消せたのがペリカン社の青インクということでタイトル回収。当初3人だけの秘密だった切符偽造の噂が広まり偽造依頼が来るようになり流されて受けるようになると鉄道会社も対策して切符用紙が茶色に変色するようになるがそこへレモン汁を投入すると漂白されまた偽造捗るという化学の物語でもある。(あるのか?)最終的にはガサ入れで逮捕され1人は懲役を食らう。しかし面白いのは逮捕した刑事ですらそんなに重大な犯罪だとは思っていなかった。この作品では切符偽造は犯罪という前提を置きつつも当時の社会背景つまり社会主義のもとで様々なことが非合理なほど制限されてきた者たちが自由を手に入れ視野を広げることのメリットがほかの何よりも上回る空気があったのかもしれない。断罪するわけでもなくかといって良い思い出とするだけでもなく当時の空気が淡々と描かれた作品のように感じた。

 

30. 1975年のケルン・コンサート

厳格な父に反発するJKヴェラはたまたまライブを見たサックスおじさんにツアーブッキングを依頼されて右も左もわからないまま遮二無二やってたらそれなりに仕事ができるようになりプロモーターとして新聞に取り上げられある日キース・ジャレットのライブを見て衝撃を受けたヴェラはキースのライブを企画しようと奔走しついに開催できることになったが当日ステージにキースとマネージャーを案内したところピアノが希望したベーゼンドルファー・インペリアルではなくリハ用の小さいピアノでペダルも壊れているゴミだったためキースは弾かないと言いホテルに籠り街中の楽器店やホールに電話しまくりインペリアルが見つかるが搬送できずゴミピアノを修理してキースに弾かせるためにキースを煽りまんまと弾くことを約束させて、という物語。ヴェラと父の関係は終始穏やかでなかったものの母はヴェラに期待していたようでヴェラの救いとなっていたのがありがたい。兄との関係も拗れていたが走り回るヴェラに感化されたのか最後はヴェラの背中を押すことになりほっこりですわ。家族崩壊は作品内でも見て気持ちいいものじゃないしね。ヴェラの彼氏、親友、親友を狙う転校生など周囲のキャラも協力的で皆で達成感を味わえる良作。キース・ジャレットのケルン・コンサートといえばジャズを聴かない私でも知っているくらいでかつての同僚がキース・ジャレットにハマりいかに彼が天才かを語られた記憶があるけどいまいち興味を持てずに今日まで来てしまった。映画を観終わってすぐにアマゾンでケルン・コンサートのCDを注文しました。後日談……SACD(スーパーオーディオCD)というものだったらしく再生できなくてマジファック。

turntokyo.com

 

31. ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー

いきなりアナ雪のエルサが出てきたと思ったらエルサではなくロゼッタ姫らしい。ロゼッタ姫って誰? と思ったらピーチ姫の生き別れの姉らしい。前作でヒゲ兄弟にやられて小型化したクッパの息子クッパJr.は父クッパを救出するための体制作りを進めキノコ王国をぶっ潰す大砲のエネルギー源となるロゼッタ姫を攫う。ロゼッタ姫の子供たちのスターがピーチ姫とヒゲ兄弟に助けを求めクッパJr.との戦いに、という物語。飼いならされたクッパはヒゲ兄弟に協力する様子も見せるが大魔王としての自分との綱引きがなかなかおもろい。大魔王だって情が湧くもんだ。クッパJr.がかなり強くてバトルは楽しめた。が、前作のほうがちゃんと物語があったように思う。今作は物語の起伏に乏しくよく言えばわかりやすいけど正直かなり単調でバランスって難しいですね。ヨッシーの役割も中途半端というかもっと活躍してもよかったかなー。スターフォックスは絵で見るとガーディアン・オブ・ギャラクシーのロケットっぽく見えちゃうね。ゲームウォッチのキャラは楽しかった。たしかに瞬間移動するよな。ラストの匂わせ(黄色の姫?)は続編てことでいいのかな?

 

32. オールド・オーク

炭鉱で栄えたイギリス北東部の町、労働者たちの憩いの場であるパブ「オールド・オーク」はかつての活気が嘘のように寂れている。この町は国から見捨てられたことを住民の誰もが知っている。日々生きることに精一杯の町にシリア難民が送り込まれてくる。言葉も文化も異なる彼らに対して住民たちはどのように接するのか。オールド・オークの店主TJはシリア難民のヤラと関わるうちに彼らを受け入れこの店でコミュニティ・キッチン(誰でも無料で食べられる食堂)を実施しようと動くが、シリア難民を良く思わない人たちからの妨害工作により諦めざるを得なくなる。「本当に無料なの?また来ていいの?」と無邪気に聞くこどもたちとの約束が守れず落胆するTJ。その妨害工作に親友のチャーリーが関わっていることを知りTJは静かに怒りを表す。最終盤に現れたチャーリーに自身の行為の後悔とシリア難民の受け入れの表情を見た気がするが本当のところはわからない。この物語を単に排外主義と捉えることは簡単だが住民たちに見えているものもシリア難民に見えているものも嘘ではないしどちらも無いものにはできない。国に見捨てられ掘っても何も出てこない枯れた町に難民を丸投げする国に対する思いはいかほどか。しかしそうであっても差別は許容されてはいけない。こうした正論と矛盾を孕んだ状況に簡単に白黒つける言説には気をつけたい。ケン・ローチ監督の「わたしは、ダニエル・ブレイク」、「家族を想うとき」、そして本作「オールド・オーク」はイギリス北東部三部作とのことでどこかの映画館でオールナイト一挙上映するなら観に行きたいな。猛烈に重たい朝を迎えそうだけど。(ダニエル・ブレイクだけ未見)

note.com

 

ではまた5月分で。