ネットに影響される人の日記

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影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

映画2022年6月

6月が終わります。5月分はこちらです。

htnmiki.hatenablog.com

 

いろいろ不調のまま上半期が終わってしまった。そろそろ本格的に立て直さないとなあ。まあ不調と言いつつ演劇関係で忙しくしていてぶっちゃけ金使いすぎており下半期は本気の自粛モードになるため気分転換をどうするかが課題だ。はてな株が10000円くらいまで急騰したらとりあえず解決するのではてな社には頑張ってもらいたいですね。というわけで6月分、行ってみましょう。

 

43. トップガン マーヴェリック
前作にこれといった思い入れもなくスルー予定でしたがどうやらいい感じらしくいきなりデンジャーゾーンも流れるというツイートを見かけて私はこの曲だけでアガれるので観に行ったら全編アガりっぱなしで最高でした。傑作を見逃すとこだった。なにやらやべーやつらが核兵器を作ろうとしてる施設を爆撃するミッションを直近のトップガン卒業生たちで行うために教官として呼び戻されたのがトム様という物語。軍事ミッションなんだけど完全にスポ根モノで一匹狼やコミュ障たちがチームを組むもすれ違い砂浜でアメフトやって筋肉でぶつかりあったら絆が深まるもトム様のやり方に不満の上官はトム様の庇護者アイスマンが消えた途端にトム様を外すが圧倒的なテスト飛行でねじ伏せるトム様が編隊長として遂行されるミッションはまさに手に汗握るものでMX4Dで観た私もトム様の風を感じていました。F/A-18スーパーホーネットで行われるミッションですがいろいろあってF-14トムキャットでドッグファイトを仕掛けるトム様におじさんシビれましたよ。F-14、私の好きな戦闘機です。唯一プラモデルで作ったことのある戦闘機F-14、最新の戦闘機にはない魅力がそこにある。たまらんね。そういや冒頭でGPZをかっ飛ばすトム様、結局GPZはそれだけであとはH2に乗っててこれは冒頭だけ懐古厨にサービスしてくれたんだろか。


44. きさらぎ駅
2ちゃんねるの都市伝説をベースにしたホラー映画です。電車に乗ったら存在しない駅について戻れない、みたいな雑な知識しかなかったんだけどいろいろ肉付けされてるっぽい。本作は大学で神隠しにまつわる論文を書こうとしている春奈(恒松祐里)が、きさらぎ駅からこちらに帰ってきた純子(佐藤江梨子)にインタビューするところから始まります。純子によるときさらぎ駅への電車には他にも5人乗っており、そのうちの1人を助けられなかっことを悔やんでいると。帰り際に春奈が純子に聞いた「手順」を試してみると聞いた通りの光景がそこにはありきさらぎ駅へたどり着く。その後も純子から聞いた通りに展開するため春奈は強くてニューゲームばりのチート状態。サクサク切り抜けてみんなで帰るぞー! とはいきませんよねえ、もちろん。2ちゃんねる系ホラーでは「真・鮫島事件」がありますがいい評判は聞かず私も見逃していたので本作も期待はしてなかったけど想定外におもしろかったです。ググったら鮫島と本作どちらも永江二朗監督。あらまあ。本作はベタなキャラ付けされた登場人物たちがわりといい働きをしていたというのも良かった。ただ、春奈は結局何しに行ったんだ? とか結局一番怖いのは人間みたいなことになってたのは少し残念。これ系はそこまで綺麗にまとめなくてもいいんじゃないかなあ。エンドロール後のアレは続編期待していいんですかね?


45. ドラゴンボール超 スーパーヒーロー
予告編でレッドリボン軍復活っぽいことは見てたけど本作冒頭に無印時代のカットが流れてきておっさん世代は既に胸熱ですよ。私のドラゴンボール歴は無印でほぼ止まっているので。というわけで本作はレッド総帥の息子マゼンタが秘密裏にレッドリボン軍の再興を進め天才Dr.ゲロの孫の超天才Dr.ヘドに「かつて地球を救ったたされるMr.サタン一味こそが悪である」と唆して彼らを倒すために最強の人造人間ガンマ1号2号そしてセルマックスを作り出す。このDr.ヘドはスーパーヒーローに憧れるある意味純粋な科学者であり彼に作られたガンマも悪を退治するというスーパーヒーローの遺伝子が組み込まれていたためピッコロや悟飯と戦いながらどちらが正義なのか混乱する。いやーこれめちゃくちゃおもしろかったです。とてもシンプルなプロットでかつ子供たちにも考えさせる内容でありながら大人を喜ばせるネタが豊富でした。ガンマの打撃には効果音文字が現れる、レッドリボン軍の拠点はワカンダ王国、夜空に照らされるバットシグナルならぬレッドリボン軍マーク、マゼンタ総帥が自らアイアンマンに、サブタイトルのスーパーヒーローってそういうことかいな。MCUやDCEUやアメコミのオマージュが多く、セルマックスは巨神兵じゃね、みたいなものまであり、ネタの大盤振る舞いといったところ。ラスボス・セルマックスとの戦いに悟空とベジータは参戦しませんがこのふたりは肉弾戦対決をしており僅差でベジータが勝ち雄叫びをあげますがその直後にベジータが倒れ込んだ瞬間に劇場内の子供が「引き分けじゃん」とつぶやいたのが聞こえてワロタ。


46. メタモルフォーゼの縁側
漫画原作らしいけど未読です。事前に予告編を見ていたので序盤から嫌な予感しかなかったんだけど結果的にその予感が外れたのでよかった~。良い意味で大きな波乱のない物語でとても温かくなる作品でした。いわゆる腐女子の17歳うらら(芦田愛菜)と、たまたま本屋で美しい表紙に惹かれて買った漫画がBL作品だった75歳の雪(宮本信子)。成り行きでふたりの交流が始まり気づいたら友達に。正直それ以上でも以下でもないんだけどこの世界の住人が良い人ばかりで泣けてくる。序盤にBLに対して怪訝な態度を取るキャラが一瞬登場する以外は誰一人BL趣味を否定しない。特に突っ込むこともなくただそのままを受け入れる。時代は変わるもんだねえ。本作ではそれがBL漫画だけどおそらくこの世界ではそれが何であれ「好き」が否定されない。また、うらら(芦田愛菜)の陰キャっぷりがとても良い。会話の前に必ず「あっ」が入る感じクッソわかる。否定されて生きてきたわけじゃないけど自信の無さからなんとなく怯えながら生きてる感じやオタク特有の喋りたいことが多すぎて言葉が詰まる感じとか。自分のテリトリーに陽キャが入ってきたときに湧き上がる醜い感情は観る人によっては抉られそうだけどこの世界の住人はそんなところすら特別視せずにあるがままに接してくれる。はっきり言ってファンタジーだけど少しずつ社会は変わってきているしそんなファンタジーが現実になる日もそう遠くないと思いたいし思える作品でした。大人になると新しく友達ができることがほとんど無いのでこんな物語も良いよねえ。最後に、たまに増田に熱烈なファンレターが投稿されるけど、ちゃんと本人に届けよう。伝えられるときに伝えよう。遠くても近くてもそうしないと後悔するぞ!


47. ザ・ロストシティ
予告編でサンドラ・ブロックチャニング・テイタムが出ることは知ってたけどそれ以外は知らずに観たらいまどきこんなインディージョーンズ風おバカ映画が作られたことにビックリだしそこにダニエル・ラドクリフはまだわかるがブラピまでおバカ三昧で今は令和だよな?とタイムスリップ感を味わえる作品でした。なんとなく80年代から90年代初頭のラブコメアドベンチャーといった雰囲気で正直寒いシーンが多いのも含めてクソワロタ。出演者たちのギャラ総額に見合わないチープな絵とお下品ギャグというクラクラする展開に色んな意味で泣けてきて最高で最低です。チャニング・テイタムに筋肉バカ役をやらせるのって誰しも一度は考えると思うんだが本当にやらせる人がいるとは恐れ入ったしハマりすぎワロタ。還暦前のサンドラ・ブロックは相変わらず美しいし彼女もすっとぼけた役がハマっていて素晴らしい。あまり期待して観に行くと辛くなると思うので「懐かしい空気」を味わうくらいのスタンスでどうぞ。


48. ニューオーダー
救いのない物語でした。文字通り「新しい秩序」が生まれる瞬間。いや、この日に突然生まれたのではなく小さな種はとうの昔に蒔かれて少しずつ成長して花開いたのがこの日だったということなので時すでに遅し。というわけで本作はメキシコが舞台で富裕層が豪邸で結婚パーティーを催す最中に使用人を含む貧困層が暴動を起こすことから始まるひたすら絶望的な物語です。このシーンまでにも既にメキシコの惨状が映像や音声で流れていたため結婚パーティーの異様さが際立つ。そして結婚パーティーだけでなく各地で起こる暴動が単に一過的なものではないことが徐々に見えてくることでタイトル回収。革命であり新国家の樹立でもある。暴動から逃れた若夫婦の母親が暴動に加担しなかった使用人を相変わらず顎で使う場面にゾッとする。時すでに遅しとしか言いようのないこの作品を世の富裕層たちはどう見るか。先日以下のツイートに多くの反響が寄せられた某タレントの感想が気になりますね。

税金を多く払ってる人に対して 「てめぇは金持ってるからいいけどこっちは安月給で死ねほど働いてんだよ!」と批判する人、あなたが病気した時に一部負担してるのも信号機ができて交通事故が減ってるのもどこかのお金持ちさんのおかげが大きくあるのに何故批判できるんだろう…感謝じゃないですか?

 

ではまた7月分で。