ネットに影響される人の日記

ネットに影響される人の日記

影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

映画2021年7月

7月が終わりました。6月分はこちらです。

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暑い。暑すぎる。寝て起きたら冬になってないかな。寒さのほうが耐えられる関東民です。北海道は知らん。というわけで既に夏バテ気味で映画を観てすぐに感想を書かずに先延ばしにしがちで書こうとしてもおぼろげな記憶しかないのでどうしようもない状態だったりします。とりあえず鰻を食べて(←反社会的行為)乗り切るか。そういえばうんちな状況がさらにうんちになってまた一都三県緊急事態宣言ですか。映画館の終演20時だと平日は間に合わないんだよなあ。というわけで7月分、行ってみましょう。

 

63. 漁港の肉子ちゃん
肉子ちゃんのキャラの絵柄とその声優が大竹しのぶということでスルーしようと思っていました。ああいう絵があまり好きではないのと、実写はいいけどアニメで大袈裟な演技をする大竹しのぶがちょっときつそうで。そんなときにこれとかこれを読んでしまい、引っ張られるかたちで観てしまいました。結果、観てよかった。細かいことは前述のブログを読んでもらえれば。ざっくり、家族の話ですね。肉子ちゃん(母)とキクコ(娘)。家族とは。作品を通して見るとそういうことなんだけど、子供ならではというか女子ならでは(とか言うと性差別かな)の仲間割れみたいなものが描かれるため、そういうのを経験してる人は結構きついかも。他にも、肉子ちゃんは発達障害なのではとか、二宮はチックなのではとか、まあド素人の私が適当なことを言うのは良くないと思うけど、そういった生きづらさを隠さずに映していて、そこは彼らのキャラで乗り越えてはいるんだけど、見る人によってはつらいかもなあと。この作品を観てファンタジーだと思った人は、世間からみたら不完全かもしれないけど、こういう家族もあるということを知ってもらえればと思う。まるっきり同じでないにせよ、こういう家族は実在するので。そして、家族の定義を考えてみてほしいかな。そういやキクコが入院して友達が見舞いに持ってきたDVDが「いこかもどろか」っぽいやつでワロタ。1988年夏、小学生の私は友達と「優駿」を観に映画館に行ったのに気づいたらなぜか「いこかもどろか」を観ていたという。懐かしすぎて泣けてくるな。さんまの舞台は「今回もコントだけ」、「JOKER」、「七人ぐらいの兵士」を観ています。といっても10年以上ご無沙汰なのでまた観に行こうかな。


64. スーパーノヴァ
1本前に観た「漁港の肉子ちゃん」に続いて家族の物語でした。家族、尊厳、愛、エゴ、そんな話。長年連れ添ってきた同性のパートナーであるサムとタスカー。しかしその終わりが早々に示されます。タスカーの若年性認知症の進行が生活に支障が出るくらいまできている。タスカー自身もサムも今後の話は怖くてできない。サムの結論、タスカーの結論はぜひ映画で。認知症が描かれた作品で先月観た「ファーザー」は恐怖と絶望成分が多めでしたが、スーパーノヴァはもう少し柔らかい表現になってるかな。単に進行具合がファーザーまで行ってないというのもあるか。逆に自分自身の進行具合がある程度認識できてしまう残酷さがそこにはあるんだけど。この二人の幸運は二人が出会ったこと、そして家族や友人の理解があったこと。人間はひとりでは生きていけない人が多いし、二人でもなかなかのハードモード。理解ある人たちとの関係の中でより充実したものになるのかもしれない。と、独りの私も思ったり。ところでこの監督は同性で描くことに意味を持たせているのか、性は関係なくたまたま同性だっただけというスタンスなのか、ちょっと気になる。まあどっちでもいいんだけど。そういやコリン・ファースは「シングルマン」も素晴らしかったですね。


65. ロックダウン・ホテル/死・霊・感・染
釈由美子が海外ホラー映画に出るということで観てみました。結果は……「釈ちゃんのほふく前進!」という英検3級の英語教材という感じでした。大ファンてわけじゃないけど私は釈ちゃん結構好きなのでいいんですよこれで。なにより挑戦したことが尊いのです。謎の感染症でバタバタと人が死んでいくというまさに今の現実世界のような作品がコロナ前に作られていた、そしてそこに釈ちゃんが出ている、これだけで大成功だ。「釈お酌」って今だとポリコレNG食らいそうだよね。

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ヒミツの花園」好きだったなー。釈ちゃんはもちろんだけど本郷奏多が可愛すぎた。今ではひねくれた役の印象が強いけど子供時代の本郷奏多神木隆之介に匹敵すると思う。釈ちゃんと東幹久の流出風動画も懐かしいですね。「ワンギャル」なんてもはやおっさんリトマス試験紙だな。釈ちゃんに「おいきなさい」と言われていきたいよね。ということで映画の話を全然していませんがそういうことですのでお察しください。死霊成分がほとんど無かったのが残念です。タイトル詐欺だ!


66. RUN/ラン
毒親の極み。未熟児として生まれ、喘息、皮膚疾患、心疾患、歩行困難などを抱えて生きるJKクロエと、クロエにできる限り不自由ない人生をとの思いで愛情をそそぐ母ダイアン。JKというのは正確ではなく、前述の様々な疾患により外出が困難なため、自宅学習を続けてきたクロエ。名門ワシントン大学を目指してきたクロエは先日ついに受験して、結果通知を待ち望んでいる。ある日クロエは買い物から帰った母が荷物を置いてすぐに外に出た一瞬を見逃さずに買い物袋からチョコレートをくすねる。血糖値を管理されているクロエには禁忌のチョコレートだが、少しずつならまあ。とその時買い物袋の中に薬のケースが。手に取ると母の名前がプリントされており、中身は緑と白のカプセル。玄関のほうで音がしてチョコ泥棒が見つかると大変なので急いで勉強に戻るクロエ。その夜、母から渡され毎日服用する薬の中に緑と白のカプセルが。曰く、薬が変わったとのこと。薬のケースには母の名前があったが。ということで、日本だか海外だか忘れたけどこういう事件あったよなあ。自己愛の塊こわい。このクロエ、これだけ歪んだ愛情に育てられながらもまっすぐ育ち、勉強はできるし、電子工作もお手のもの。娘を囲っておきたい母によりスマホもネットも与えられていないので知識のインプットは本のみ。クロエ優秀すぎワロタ。というわけで中盤からはクロエ応援上映です。クロエ役のキーラ・アレンは実際に原因不明の麻痺により車椅子生活なのだとか。この人の演技すごかったなー。そして母ダイアン役のサラ・ポールソンはとにかく怖かった。この二人のおかげでめちゃくちゃ楽しめました。上映時間90分てのも素晴らしいですね。


67. ゴジラvsコング

ゴジラ「おめえ、やるじゃねえか」
コング「おまえもな」

的な青春友情映画でした。モンスターバースという一連の作品群であることをいま知りました。2014年の「GODZILLA ゴジラ」、2017年の「キングコング: 髑髏島の巨神」、2019年の「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」、そして本作に繋がると。前作の髑髏島でコングと仲良しになった人類ですが、ゴジラとコングは祖先からの因縁ですぐに喧嘩しちゃうので、デカいバイオスフィア的なドームにコングを匿っています。そうしないとゴジラが嗅ぎつけてカチコミに来るらしいよ。怖いねえ。ひとまず安心してたら突然ゴジラが街を襲い、そこにあったのは……てな感じ。まあいろいろあってゴジラとコングが肉弾戦を繰り広げ、その殴り合いが先日読んだ漫画「腐女子除霊師オサム」の除霊師と霊の殴り合いっぽかったので、ゴジコンは実質腐女子映画です。ちなみにコングは手斧を使うので実質はてなーです。で、なんやかんやあっての冒頭の台詞的な感動シーンです。この作品は大画面で観てほしいですね。私は久しぶりに4DX3Dで観ました。水しぶきはOFFにしたんだけど前の席のやつがちょいちょい飛んできたのでONにすると結構濡れそうなので要注意。そういやコングの海上輸送時にゴジラに襲われた際のコングの立ち回りが「アスカ、来日」っぽくて最高でした。芹沢博士の小栗旬が白目をむいて昇天するシーンはスクショしたかった。先日観た「モータルコンバット」での目が光る浅野忠信に匹敵する!


68. ブラック・ウィドウ
いきなり聞き覚えのあるメロディーが。ニルヴァーナSmells Like Teen Spiritのしっとりカバー(女性Vo)でした。いきなりマーベルから連絡が来たらビビるわな。なお今年はネヴァーマインド30周年だとか。いろんな意味でこえー。

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で、本作ですがざっくり言うとギャグ映画でした。いやーおもしろかった。ナターシャの例の着地があんなにイジられるなんて。他にも小ネタ満載なので、好きな人は好き、苦手な人はひたすら寒い感じですかね。本作はナターシャの「家族」の物語で、両親と妹と暮らす幼少期、突然なにかから逃げるように荷物も持たずに車に乗り込む一家。オハイオを離れ命からがら逃げ切った先はキューバ。まあソ連よね。ソ連工作員であるナターシャの”家族”は世間を欺くためのもの。ナターシャと妹エレーナはその後「レッドルーム」での厳しい訓練により暗殺者に仕立て上げられるが、ナターシャは逃亡してその後はご存知アベンジャーズに。一方エレーナは、ということなので姉妹の確執、そしてまがい物の家族、といったわりと重めの物語の中で父アレクセイがコメディリリーフとして大活躍? です。エンドゲームでひとまず完結したアベンジャーズのこうしたスピンオフは個人的にはいくらでも観たいんだけど、まあ賛否あるんだろうな。そもそも役者陣がいつまでやるんだって話もあるし。そしてつい先日スカーレット・ヨハンソンがディズニーを訴えたり、どうなることやら。


69. 100日間生きたワニ
ツイッター連載をほとんど見てなかったんですが、映画の前半はほぼツイッター通りなんですかね。4コマ漫画をそのまま見せられてるようで、ここ映画館だよな? みたいな気持ちに。ただ、結末は決まっていてキャラを主軸に膨らませるのも難しいし、しかも4コマ漫画はそれ自体が映画のカット割りみたいなもんだし、演出でどうこうできる余地がほとんど無さそうで、そりゃ厳しいよなあと。後半は取ってつけたような感が強くて、おっおう……って感じですが、これも前半をいじりようがないので仕方ないのかなと。ワニ以外のキャラにも思い入れがある原作ファンなら楽しめるんですかね。ひとつ良かったのは先輩の声ですね。あの声好き。あ、冒頭で迎えに行くときのバイクのエンジン音も良かった。


70. 竜とそばかすの姫
レディ・プレイヤー1」とか「美女と野獣」あたりを混ぜてみた感じでした。細田守の前作「未来のミライ」がヘンテコな作品だったので身構えていたら思いのほかストレートな物語で驚いた。現実世界で素を出せない女の子が仮想世界で歌ってみたらとんでもない人気者になってしまい、とある事件で出会った竜が気になり接触してみるとなにやら抱えてそう、私が救わなきゃみたいになって、現実世界の仲間たちの協力もありめでたしめでたし、みたいな。特に捻ったところがないというか。わかりやすいストーレトな成長譚といったところ。で、勝手な想像だけど、細田守が中村佳穂を見つけちゃったのでとにかく映画で歌わせたいという一点突破モノなんじゃないかと。あとのストーリーは正直なんでもいいと。本作の主人公の声優がこの中村佳穂という人で、声優未経験の歌手だそうです。私は知らなかった。実際、歌はすごい。というか声かな。この声に惚れるのはわかる。

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肝心の演技も違和感なくて、観終わってから調べるまで普通に声優さんだと思ってた。歌声一点突破とは違うかもだけどとにかくこの歌声を使いたくて仕方なかったんだろうなというやつ、最近だと「月極オトコトモダチ」の芦名すみれ

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舞台「三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?」の椎名琴音

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あたりを思い出す。未見だけど「リリイ・シュシュのすべて」のSalyu

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なんかもそうなのかな。私が知らないそういう作品もたくさんあるんだろうな。これらの利点というか欠点というか、歌や歌声が良すぎると他の印象が薄れるんだよね、私の場合は。なので本作の感想としては、おもしろかった、というより、良い歌声だった、てな感じ。ただ、終盤に「そりゃないだろ」という展開があり、それまで協力してきた仲間たちがいざ決戦の際に誰もついていかず女の子ひとりで乗り込ませるのマジありえないし、勝利? を収めて帰ってきた女の子の顔にでかい傷が付けられてるのに「鰹のたたき食うか」とか声かける父親ヤベーだろ。嫁入り前の娘の顔に傷付けられたら普通は戦争じゃないんか。娘いないから知らんけど。そもそもあれ勝利なのか? 解決してないよな? みたいなモヤモヤもあるし。まあ綺麗に解決しないのが現実ではあるんだけど、あの結末はむしろ状況がさらに悪化しかねないなと思ったり思わなかったり。というわけで終盤の失速が非常にもったいなかったな。まあとにかく次回作も楽しみですね。(雑)


71. プロミシング・ヤング・ウーマン
最初から最後までなんかこう鉄の塊を大量に飲み込んでひたすら縄跳びさせられてるような映画だった。それくらい気持ち悪くて疲れる。幼馴染みが大学のパーティーで泥酔したところを男子学生たちから性暴力被害を受け、それをきっかけに自死した、それで自分も大学をやめた、一緒にいれば助けられたかもしれない、そんな思いのキャシーは夜な夜なバーで泥酔したふりをしてお持ち帰りされてヤラれる直前に正気で男を問い詰めるという必殺仕事人的なことをしていた。当時の主犯格が医師として成功し、結婚が決まり、独身最後のパーティーが行われることを知るキャシー。という物語です。酒が入っていたら、泥酔していたら、セックスされて当然、という価値観がいかに狂っているのか、シラフでもコミュニケーションをすっ飛ばして身体に触れることの暴力性、これらがありのままに映し出される。こんなこと書くのも情けないけど、若い頃の私がそうした犯罪を行わずにいられたのは、たまたまそうした仲間たちがいなかった、たまたまそうした行動力がなかった、だから結果的に犯罪行為に手を染める機会がなかった、ただそれだけのことな気がする。その結果だけをもって私は理性的だったなんてとても言えない。構造的な問題ということにして彼らを擁護するつもりは1ミリもない。しかし構造的な問題が無いことにするのも危険だ。ではあらゆることを規制するしかないのか。そこは教育でなんとかできないか。問い詰められた男性たちや「大人たち」の言い訳が判を押したように「酔ってたから」「ガキだったから」「将来有望な青年に傷をつけるのか」というのが、モノ扱いってこういうことかと男の私でも吐き気がする。とりあえず男女ともに中学生くらいのときにこういう作品を観といたほうがいいかもしれない。キャリー・マリガン、なんで以前は苦手だったんだろう、というくらい本作では魅力的でしたね。


72. SEOBOK/ソボク
いろんな作品のパクりとか言われそうだけど私は気にせず楽しめましたね。人類初のクローン人間として誕生したソボクと、彼を護衛することになってしまったギホンの物語。ちなみにソボクには永遠の命と念力的な能力まであります。永遠の命といえば先月観た「Arc アーク」も同じテーマでしたね。あちらの思想やメッセージは肌に合わずつらかったのに対し、こちらはエンタメとしてベタだと思うけど私にはわかりやすく面白かった。念力的な能力はAKIRAじゃんて感じだけど、言うほどAKIRAに詳しくないし、怒ったぞー! ドッカーン! みたいなやつ楽しいのでOKです。ギホン役のコン・ユは相変わらずいのっちだった。


73. 17歳の瞳に映る世界
(身体的に)痛い映画でした。痛みに弱い私は目を覆いたくなるようなシーンがチラホラと。17歳の少女オータムが望まない妊娠の発覚をきっかけに、20歳のいとこスカイラーと中絶の旅に出る物語です。オータムが住むペンシルベニアでは両親の同意がなければ中絶手術を受けられないため、両親の同意不要のニューヨークに向かいます。妊娠の経緯は詳しくは描かれませんが、終盤にクリニックのカウンセラーとのやり取りで少し見えてきます。また、ニューヨークで想定外の出費もかさみ困っていたところに手を差し伸べてくれた人にも下心があるなど、女性の人生のハードルの一部が可視化されているため、男の私がどう観たらいいのか戸惑ったりもする。それでも観てよかったけど。ひとつ気になったのがオータムがスカイラーをぞんざいに扱いすぎでワロタ。とはいえふたりの絆は感じられるんたけど、見ていてつらくなるレベルでつれない態度なので。一方のスカイラーが逆に無償の愛でオータムに寄り添うから余計に。まあでもいい関係なんだろうな。


74. ライトハウス
とにかく謎だらけの作品だった。謎というか不思議というか。実話がベースとなったスリラーで、孤島の灯台という閉ざされた環境で灯台守の2人が次第に(いや始めから?)狂気を伴い、その先にあるものは……という。まず、内容以前にモノクロのスリラーは疲れる。単純に見慣れてないというだけじゃない何かがあるよね。そこへきて、よく見てなきゃわからないというかよく見ていてもわからないと来たもんだから。ベテランの灯台守のもとへやってきた若い灯台守、この2人が衝突を繰り返しならがも運命共同体的な絆も生まれたり、単に閉鎖環境でのヒト対ヒトかと思いきや後半にファンタジー要素まで出てきて、洋画のネタによく使われるキリスト教や神話のモチーフなのか? とか思いつつそのへん詳しくないのでなんともかんとも。ただし、事前にそんな予感はしていたので実は町山智浩氏による解説映像付きを観に行きました。たしかに実話ベースではありつつも、ロバート・エガース監督の生い立ちも強く影響しているようで、町山氏の解説によってパーツごとの理解はできても、全体像の正解は監督の脳内にしかないのでわからない、というようなことを言ってました。掘り下げるのが好きな人にはたまらんと思うのでぜひ。以下、町山氏の解説の断片を。監督の故郷ニューイングランド、漁業の町、ポーの灯台、ふたりのトーマス、縦横比1:1、1929年フランス映画「燈台守」、人魚(プロテウス、海神)、プロメテウスはワシに内蔵を食われロバート・パティンソンはカモメに食われる、光に触れた罰、コズミックエッグ(宇宙卵)、監督はラヴクラフトをやろうとした、監督の名前エガース(Eggers)は「卵を盗む者」とい意味がある、などなど。


75. サイダーのように言葉が湧き上がる
なかなかよくできた爽やかボーイ・ミーツ・ガール夏映画でした。こういうのでいいんだよ。歯列矯正をマスクで隠す少女スマイルと、俳句ツイート以外のコミュニケーションが壊滅的な少年チェリーが、郊外のショッピングモールで出会い、なんやかんやあるやつ。歯列矯正のコンプレックス以外はひたすら社交的なスマイルと、音楽を聴いてないのにヘッドホンをつけて他人との関わりを積極的に断つチェリーの対比はありがちだけど、物語が変に奇をてらった感じもなくどストレートなのでむしろすんなり入ってくる。誰の監修か知らんが劇中に出てくる俳句も無理に技巧的にならず思ったこと感じたことそのものをチェリーの感性で翻訳した感じになっていて、おっさんとしては気恥ずかしくありつつも好感の持てるものだった。あと郊外のショッピングモールが完全再現されていて「俺の休日じゃん」という映像がたくさんありました。原作のフライングドッグってなんか聞いたことあると思ったら2019年2月に見た「犬フェス」のレーベルなのか。音楽レーベルが原作ってどういうこと? という感じだけど面白かったからまあいいか。この日はたまたま横浜方面に用事があったので初めてブルク13で観たんだけど、カフェも併設されていていい感じだった。

 

ではまた8月分で。

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