ネットに影響される人の日記

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影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

映画2022年5月

5月が終わりました。4月分はこちらです。

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メンタルが低空飛行で安定してきたという全然嬉しくない状況ですがなんとかやってます。こういうときは「手当たり次第に観る」という感じではなくなるので時間が空くと思いきやちょいちょい舞台鑑賞やらお出かけやらしているので週末はそこそこ動いてます。まあそうでもしないと沈みすぎてしまうのでこれも生存本能でしょうか。まあぼちぼちやっていきますか。というわけで5月分、行ってみましょう。

 

37. ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
いろいろてんこ盛りでワロタ。まさかイルミナティの陰謀が絡んでいたとは。←違う つーかMCUX-MENが絡むのは初めて? ゾンビは出てくるし貞子も出てくるしなんやこれ思ったら監督はサム・ライミなのか。いろいろ納得。つーか本作の主役ワンダってこんなに強かったのか。ドリームウォークが強力すぎてヤバいでしょ。と思ったらドリームウォークはどうでもいいとか言い出す奴もいるしいろいろインフレしすぎじゃね。インフレしすぎて逆にチープに感じてくるのは気のせいか。まあおもしろかったからいいんだけどこの先もさらにインフレせざるを得ないとしたらいろいろ考えてしまうかもしれんのう。


38. N号棟
廃墟となった団地に「出る」との噂を聞いた大学生たちが行ってみたら大勢住んでいて妙に歓迎されるもなにやら様子がおかしくて不思議な現象も起こるしガチなのではと思いきや主人公女子はそんなわけない秘密を暴いてやるとなぜかやる気満々でその動機がいまいちわからないまま実はそこの住人たちはカルト集団であることがわかり自分たちにも見の危険が迫っているので逃げようとしてもひとりまたひとりと籠絡されてどう切り抜けるかという感じ。心霊系だと思ってたらカルト物だったのでちょっと肩透かしを食うなど。そのせいでどっちつかず感はあるけど筒井真理子は美しいし若い役者たちがなかなか上手かったのでなんとか見れた。まあもっとがっつりホラーにしてほしかったかなあ。


39. シン・ウルトラマン
ウルトラマンにこれといった思い入れはありませんがミーハーなので観てきました。シン・ゴジラ的な感じを想像してましたが全くの別物でした。じゃあヒーロー物かというとそうでもない。一言でいうと、ウルトラマンアイデンティティを確立する過程の物語といったところか。マジでテレビシリーズ知らないのでそれがオリジナル寄せなのか映画新解釈なのかもわからんという。まあそれでもなかなかおもしろかった。気になるところはいろいろあるけどわりとヤバ目な外星人メフィラスに山本耕史をあてたキャスティングが素晴らしい。本当に気持ち悪い。(褒めてる)そういや光の国の立ち位置がよくわからんかったな。自己犠牲の概念がないんだろうけどウルトラマンはなぜそこに興味を持ったのか。自己犠牲は、個<集団、という価値観で発生するので、自己犠牲の概念がないのは、個>集団、だと思うんだけど、少なくともウルトラマンやゾーフィに「個」は見いだせなかったというか。違うか。集団主義で個に価値がなければ捨てられるだけだから矛盾はないのか。しかしそのわりにゾーフィはウルトラマンを助けるようなこともするし。やっぱりわからんな。ゼットンの造形はかっこよかった。しかしゼットンは最後に別バースに飛ばされたの?だとしたら別バースの人たちマジ切れじゃね。全体的に映像にチープ感があったのは意図的だと思うんだけど「予算なかったのかな」みたいな感想も流れてきて、んなわけないだろと思うんだがどうなんだろ。ただ、演技までチープ感を出してるのは驚いた。そこまで昭和リスペクトなのかと。個人的に滝にはチープ感を超えたイラつきがありましたが。長澤まさみのケツパン私は大好きだけど怒る人いるんだろうなあ。私もクンカクンカしたい。エンドクレジットのモーションアクター庵野秀明を見つけてワロタ。そりゃやるだろうよ。エンドクレジットに庵野秀明をいくつ見つけられるかが本編です。


40. バブル
「どうも、あのときの泡です」という物語でした。人魚姫の物語をベースに、かつて世界を一変させてしまった出会いとその再会、そしてパルクールによるバトルと仲間、謎の唄声、テンポは良いけど何を見せられてるのかよくわからないまま進んでいくので事前にツイッターに流れてきた「虛無」があながち間違いではないなあと思いながら見ていました。天気の子と竜とそばかすの姫を合わせたような設定もなぜ今それなんだという。要は脈絡がないから不安になるという。そんな感想を抱いた後に2つの記事に出会いそういうことかと膝を打つ。一方はこき下ろし系でまあそうだよなあと思いつつ、もう一方がとてもおもしろかった。わりと科学に興味を持っていた少年時代に比べて今の私がいかにボーッと生きてるかというか、この作品を見てなおバブル・泡にピンと来なかったのは情けない。直球のSFであるというこの記事を読めたのが本作の最大の収穫でした。どちらが正しいとかじゃなく、いろんな見方を知ることができるのがおもしろいなー。

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41. 死刑にいたる病
冒頭で見せられる残虐行為は目を背けたくなるレベルでヤバかった。爪剥がしをしっかり映されると反射的に目を閉じちゃうよねえ。阿部サダヲに連続殺人鬼を演じさせるのはベタすぎないかと思いきや想像を超えたサイコっぷりでほんとごめんなさい。早々に逮捕され小菅に収監されてからが本編。立件された事件のひとつを岡田建史が演じる法学生の正義感を利用して再調査させる中で見せる殺人鬼の人たらしっぷり。相手が誰であろうと真実はひとつなのでそこをくすぐられると人間弱いよねえ。なかなかおもしろい作品ではあったんだけど岡田建史の役柄のキャラがどうにも苦手なタイプでそこに躓いてしまったため乗り切れなかったのが残念。岡田建史の同級生役の宮崎優、初めて見たけどはまり役というかどエロいな。たまたま本作を見た回が上映後のネタバレトークも付いていて、この宮崎優が絡むラストの解釈についても語られていましたが、さすがに明言は避けていましたね。


42. 犬王
なんか話題になってたので見てみた。ミーハーなので。壇ノ浦で滅んだ平家の亡霊たちの声を琵琶法師(友魚)とバケモノの子(犬王)が拾い上げる物語です。醜い人外の容姿で忌み嫌われ無いものとして育てられたバケモノの子、この時代だと生まれてそのまま葬られそうなもんだけどそこは平家の呪いで叶わずみたいなことなのかね。そういう描写が無かった気がするのでちょっと気になった。同じく平家の呪いのとばっちりで盲いた子(友魚)は琵琶法師に拾われ自身も琵琶法師に。ふたりが出会い、犬王は平家の亡霊たちから物語を、友魚は斬新な音楽を、その奇天烈な猿楽が評判となるが、権力の後ろ盾の無いまがい物の辿る運命は、という。平家物語を1ミリも履修していない私でも普通に楽しめたのでその辺気になる人も無問題です。ただ、ロックで主張するシーンが突っ込みたくなるくらい長くて若干寝そうになった。昨年、ガチの能を初めて鑑賞したときにと同様の眠気に襲われました。決して退屈だからではないです。しかしあえてそれを狙ってたならチャレンジャーだな。ちょっと残念だったのが、琵琶×ロックにおいて琵琶が脇役でしかなかったこと。どうせなら「琵琶でロック」してほしかったかな。

 

ではまた6月分で。

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