「帰り道じゃないの?」
「うるせえな」
風が吹かない冒険譚のコメディ。
大型台風直撃の予報を受けて準備された避難所。ところが予報が外れて被災の心配もなくなり早々に避難所は閉鎖することとなり役所の担当者2人が撤収作業に。2人を含むそこに居合わせた7人の話です。夜更けから夜明けのシチュエーションはズルいよね。そこには物語が生まれちゃうじゃん。人生に物語は不要と言い切る人、今この瞬間も物語だと言う人、かつて逃げた人、いま逃げてる人、これから逃げようとしてる人、それぞれがそれぞれの物語を持ちながら他人の物語に巻き込まれる。だって出会ってしまったから。面倒なのに、過ぎてみれば愛おしく感じる時間に泣きたくなる。ゴジゲンの舞台は会話のテンポが心地良い。前回の「朱春」が勢いだったのに対して今回は余韻の可笑しみといったところ。次回が今から楽しみですね。
前回公演のブログ。
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