ネットに影響される人の日記

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影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

21. 阿佐ヶ谷スパイダース「老いと建築」

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[作・演出]長塚圭史 
[出演]村岡希美 / 伊達暁 / 坂本慶介 / 藤間爽子 / 富岡晃一郎 / 志甫まゆ子 / 李千鶴 / 森一生 / 木村美月 / 中村まこと 

[劇場]吉祥寺シアター

 

高齢ゆえにバリアフリー化を余儀なくされる家。独り住む老婆は美意識を損なう老いを受け入れることが出来ない。娘や息子はさらにその先の改装・改築を考える。老婆は彼らにこの家を渡したくはない。同居の甘言を囁く子供達孫達と、歳を重ねるごとに性格が激しく歪む老婆との応酬。さらにこの家を設計した建築家、既に先立った夫の幻影と思い出が現在と入り混じり、ますます老婆の言動は乱れゆく・・・

 

まるでラストシーンかのような冒頭が印象的でした。というわけで何気に初体験の阿佐ヶ谷スパイダース公演です。長塚圭史関連はつい最近もKAATで「近松心中物語」を観たばかりですが、本公演は初めて。本作はタイトルの通り、自らの老い、親の老い、そして家族が住まう家の物語です。若い頃は「老い」はまだまだずっと先のことで考える必要もなく、中年にさしかかると親の老いが迫りつつも日々の忙しさで目をそらし、そのうち自分自身の老いに直面しつつも準備不足のせいで突然やってきた(と錯覚する)それをどう受け止めればいいのかわからない、老い。結局一度も真面目に向き合ってこなかったそれをどうすればいいのか。堅実な人はそんな事態に陥らないんだろうか。想像できんわ。テイストは違うけど映画「ファーザー」を思い出すなど。そういや吉祥寺シアターって初めてだよなーと思いながら吉祥寺駅から歩いていたらなんとなく見覚えのある景色で記憶の糸を手繰り寄せたら思い出した。2005年にKERA・MAP「ヤング・マーブル・ジャイアンツ」を観に来ていました。ググったら吉祥寺シアターこけら落とし公演のひとつだったようです。16年前、それこそまだ老いについて何も考える必要のなかった20代の私。やばいな、考え始めると時間の重みに押しつぶされそうになるので考えないことにしよう。本作主演の村岡希美、78歳の老婆でしたね。すごい。2018年に観たナイロン100℃百年の秘密」での金髪縦巻きツインテールも良かったけど、本作の貫禄と迫力もまた良い。藤間爽子、どこかで見覚えある気がしたけどググってもそれらしい作品もなく、そのへんにいそう感がすごいんだけど、ウィキペディア見たらとんでもない芸能一家でビビった。

 

natalie.mu

 

で、せっかくのお出かけなのでうまいもん食うシリーズ。プリン食いたくて下調べしてたんだけど公演終了後の挨拶で併設カフェ「吉祥なおきち」のコラボメニューを宣伝してたのでせっかくだから食っときました。抹茶ブラマンジェのルバーブソースかけです。ルバーブソースが少し甘すぎた気もするけどおいしかったです。

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ごち。

 

tanashi-naokichi.com