上記の記事を昨日見かけたので渋谷のイメージフォーラムで観てきました。昔の刑事ドラマの取調室で「田舎のおふくろさんが泣いてるぞ」みたいな落とし方がありますが、それに近い作戦や、時には厳しい批判、感情的(に見える)な怒り、これらを駆使して、荒木氏の改心へ向かわせる映画でした。記事内でも「荒木氏が改心するラストにしたかった」と書かれていますが、被害者であり監督でもあるさかはら氏の直球の感情でしょう。以下、印象に残ったことをいくつか。
- 小学生時代、文房具に特別な興味もなかった荒木氏が友人と立ち寄った文具店で見かけたとある筆入れがなぜか輝いて見えて、それまで親に買い与えられた物を使うだけだった荒木氏が自分でその筆入れを買った。ところが帰宅して開けてみるとあの輝きが減っていた。翌日更に減っていて、1週間か10日くらいであの輝きは完全に失われてしまい、なぜこんなものを買ったのだろうとまで思った。それ以来、モノへの執着が無くなった。入信にこの体験は少なからず影響している。
- 「1996年、つまり地下鉄サリン事件後だったら出家したか?」という監督の問いに「いや、、、入信もしてなかったんじゃないか」と答える荒木氏。
- 家族への思いを断ち切れない荒木氏が沈黙の先に「出家は難しい」
- 荒木氏は麻原彰晃こと松本智津夫がやったとは思っていない(とは明言しないがそういうこと)
こういう作品で個人に迫ると「あ、意外と人間的なんだな」となるのは当たり前で、表面的には一体に見えるけど、組織としての宗教と個人の信仰って実は距離があるんじゃないかと思ったりする。上映後に監督への質問コーナーがあったけどそれほど時間もなく私は聞けなかった。宗教や信仰のありかたについて監督の中に正解はあるのか。この作品もそれらの否定ではないと思うので。
で、せっかくのお出かけなので美味いもん食うシリーズです。イメージフォーラムの近所でお店を探したら気になるお店はいくつかあったけど日曜休業が多くて、かろうじて営業していたマレーアジアンクイジーンというマレーシア料理店に行ってみました。ランチタイムはランチメニューだけだったので今度は夜にも来てみたい。
テタレ。練乳入りの甘い紅茶。マレーシアの定番ドリンクだとか。
ニョニャ風唐揚げ。外カリ中ジュワうまうま。ニョニャとは……
デザートにマンゴープリンがついてきました。
ごち。