4月が終わりました。3月分はこちらです。
GWも終わってしまい4月の記憶が薄れゆく今日このごろ。幸い今年はちゃんとブログを書くぞと決めたので映画を観たらすぐに感想を書くということをやっているためそいつらをコピペするだけで1本完成です。備えあれば憂いなし。デキる男は一味違う。しかし全然観てないな。観たい作品はたくさんあるのにな。やはり通勤時間が無駄だよなあ。カムバック、在宅勤務。カムバック、コロナ禍。(不謹慎) ファッキンアクセンチュア。 ←とばっちり
23. 終わりの鳥
命の最後の灯火を吹き消しにくる死の鳥と病気で死期が迫る少女の心が通い合うハートフルストーリーです。嘘です。というのは嘘です。病気の子供はずるいよー。わずか15歳で母親よりも大人になってしまった少女チューズデーはどうにか死期を先延ばしにしようと鳥の気をそらせる。その方法がおもしろ小話だったりヒップホップだったりでそれで行けるんか?と思いきや鳥がノリノリでめちゃかわです。要は死神なのでたいていの人には嫌われる鳥を恐れず交流する少女に見せる死神の本心。ところが少女が鳥を母に紹介してから大騒ぎ。母は鳥を外に出して不意打ちで分厚い本でぶちのめしてオイルぶっかけから火をつけて燃えた鳥の頭を食ってしまい鳥の能力である巨大化や死の儀式ができるようになってしまい死神が死んだら世界から死の概念が無くなり死にかけの人が生き続けて世界は地獄と化してしまい多くの人に死を与える母は娘の死と向き合わざるを得なく母も大人への階段をのぼる。序盤の母の態度が悲しさから目をそらすものだとしてもかなりきついしやはりちゃんと大人であってほしかったけどそれだと物語にならないので難しいな。病気の子供にありがちな「子供でいられる時」が短すぎる問題は私自身が思春期を病気で過ごした経験からとても辛くなってしまう。妙に聞き分けのいい子を見かけると心配になる。少女との交流により死神として以外のアイデンティティが生まれてしまった鳥はこれからも殺し続けなければならないわけで今まで以上に地獄だなと。Ice Cubeの「It Was a Good Day」良い曲ですね。そういえば15歳の鬼オナニー気になりすぎる。
24. HERE 時を越えて
監督がロバート・ゼメキスだということ、定点カメラ物ということ、このふたつだけ知っている状態で見てきました。うーむ、なかなか感想が難しい作品ですね。本当に定点カメラでまったく動かない画面になんと地球誕生直後から始まり「そこからかよ!なげーぞ!」となるなど。でかい隕石が降ってきて氷河期からのカンブリア爆発からは一気に端折っておそらく18世紀くらいに飛んで何もなかったところに家が建ちそこで暮らすいくつもの家族の様子が映されてなるほどいろんな人生や生活があるんだなあと思うもののなかなかに脈絡が無くさらに時系列がぴょんぴょん飛ぶので脈絡が行方不明になってそのわりに終盤はひとつの家族の物語がクローズアップされてしまうのでなんだかもったいない気がしました。まったくテイストは違うけど「クラウド・アトラス」は脈絡が失われるほどの年月がわかりやすく描かれていたりと本作ももう少しやりようがあったんじゃないかなと。細かい部分ではアルがひたすら酷い。そういう時代だとしても酷い。そしてマーガレットの扱い。マーガレットの地獄の日々を最後に本人に「ここが好きだった」と言わせて良い話にしてしまう脚本家すごいな。そんな残酷なこと私にはできない。なんだかなーって作品でした。
25. アンジェントルメン
たしか「ジェントルメン」もガイ・リッチーだったよな? ということでガイ・リッチーの「アンジェントルメン」です。私の中では外さない監督として定評があるので安心して観られます。公開されたチャーチルの機密文書に記載されていた非合法の特殊部隊がナチスドイツのUボートへの補給船を沈めるミッションを遂行する物語です。メンバーはならず者切れ者マッチョ美女それぞれの得意分野を持ち寄ったスマートな仲間たちばかり。本作はこれらのキャラ紹介をきっちりやってくれるのでわかりやすくて良い。難しいことはほとんど無くてひたすらナチス野郎をブチのめしていくだけなのもわかりやすくて良い。ナチス側の唯一の切れ者をハメるユダヤ人のマージョリーとの「やり取り」はヒリヒリするねえ。当初は隠れて見つからないように本拠地へ乗り込んでたのに「潜伏終了」とともに重機関銃のスプリンクラーは楽しいですね。メンバー7人全員かっこいいし協力者たちも粋なメンツで楽しく痛快な作品はさすが。個人的には筋肉が最高なラッセンがお気に入りですがエンドロールで映されたラッセン(本人)の顔が怖すぎてワロタ。何も考えずにひたすらドンパチしたい人にはオススメです。
26. サイレントナイト
ギャングの抗争が絶えない街に暮らす夫婦とその息子が庭でキャッキャウフフしてたら流れ弾で息子が死んでしまい必死に追いかけた夫はギャングの親玉に撃たれ命は取り留めたものの声を失い失意で妻とも別れあとは死んだつもりでやるっきゃない!という物語。ヒョロいおっさんだったブライアンは復讐に燃えて体作りに格闘術や射撃の訓練に車の改造に運転技術の訓練をひたすら続け来たる復讐の日に備えるも実戦経験が足りないというか皆無なので詰めの甘さや弱さが見えてしまうところが良くできていてこういう部分で「最強」になってしまうと痛快だけどそれだけになってしまうのでちょうどいい塩梅に仕上がってます。取ってつけたような警察官とのコラボは必要だったんだろうか? というのはあるし1つのギャンググルールが潰れたら次のグループの台頭は避けられないし決して大団円には見えないけど私怨による復讐なんてそんなもんなのでこれはこれでヨシ! 本作の特徴として主人公が声を失っているため脇役含め台詞という台詞がほとんど無い。そのかわりにひたすら音楽が流れているのでなんか変な感じだった。別に嫌じゃないけど。
27. 異端者の家
モルモン教として知られる末日聖徒イエス・キリスト教会の布教活動で民家の訪問を続けてる若い女性2人、パクストンとバーンズが壮年男性リードの自宅を訪ねたらリード宗教マニアの論破ジジイだったのでさあ大変!という物語です。リードが2人に信仰の否定を誘導するような話や質問を繰り返すんだけど基本的に事実を述べているたけでそこに多少の感想は添えられているけどそれほど信仰心の厚い人が多くない日本における観客たちはリードの言葉に頷くケースが多い気がする。リード曰く三大宗教含めほぼすべての宗教は誕生以前から同様の信仰が存在しそれらの模倣・反復にすぎず人口に膾炙した理由は単にプロモーションがうまかっただけだと。これも基本的には事実だろう。この例え話でポピュラー音楽のパクりパクられが用いられてレディオヘッドが擦られるのはワロタ。私自身は特定の信仰を持たないのだけれど信仰を持つことやそうした人を否定しない。宗教の批判においてその組織やシステムの批判と信仰の批判は区別すべきで特に後者に対してはかなり慎重になるべきというかそもそも信仰の否定は誰にもできないしすべきでないと思っている。ただし前者が多くの問題を抱えているのは時々報道されることで我々も認識しているわけで見て見ぬふりはできない。本作でリードは意図的に前者と後者を区別せずに論破を試みるが人の心は不可侵でありリードがたどり着いた唯一絶対の宗教である「支配」に失敗する様子はとても滑稽で正論かまして論破したつもりが顔真っ赤なただの悪趣味ジジイというのがなんだかなあという。バーンズと比べて少しアホな子に描かれていたパクストンが終盤窮地に立たされて覚醒したように見えるんだけど実際は覚醒したのではなく隠していたというのがなかなか重い。と私は感じた。バカなふりをするのはそうするメリットがあるわけで所属する組織において「若い」「女性」が抑圧されていることが想像できるしその組織が末日聖徒イエス・キリスト教会というだけでなく他の宗教そして宗教に限らずまだまだ多くの組織で同様のことが行われているのは想像に難くないし本作は「信仰」に焦点をあてているもののフェミニズム的な観点で観ることができるしむしろそこが本題でもおかしくないとさえ思う。といったあれこれは置いといてとりあえず「出会ったジジイがヤバかった」ホラーとして観に行けばいいと思うよ! 圧倒的な知識でクソ嫌味ったらしいリードを演じるヒュー・グラントに酔うのもアリ! ちょうどいいタイミングなので教皇選挙とあわせて観ましょう!
28. 名探偵コナン 隻眼の残像
GW恒例のコナン映画です。なんとなく毎年観ちゃうよね。普段ガラガラの郊外のイオンシネマのロビーが人にぶつからずに歩けないほどの混雑の中おっさんひとりで家族連れに紛れて観てきました。今回の舞台は国立天文台野辺山。ライフルあり雪崩ありバイクチェイスありのドッタンバッタン大騒ぎ。相変わらず感の良すぎるコナン君にいい加減周りのおとなも警戒すべきはそのガキだ!と言いたい気持ちを抑えながら雪山から戻ったコナンに温かい紅茶を差し出す灰原も終盤大活躍でニンマリのTBNリスナーですおやすみバイバイってまだ終わらないよ冒頭の鮫谷のデスクトップにクソワロて今回のオチは堕ちた公安て感じで私は堕ちた公安大好き民だけど今回の堕ちたかたは好みとはズレていて正直微妙でむしろ見どころは珍しく小五郎のイケメンっぷりでかつての安室人気を奪いかねない口元におっさんもニヤッとしてしまいました。鳥取ではサメをワニと呼ぶ、オレ覚えた。個人的には天文台のおじさんが悪い人だったらいいのになと思っていました。ごめんねおじさん。
ではまた5月分で。