ネットに影響される人の日記

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影響されたり、観たり、聴いたり、食ったり。

映画2022年4月

4月が終わりました。3月分はこちらです。

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低調なのは相変わらずなのと今月は気になる作品が多くはなかったので映画鑑賞はのんびりしていましたね。これを書いてるのは10連休の5日目です。もう折返しかよ〜働きたくないでござる〜。連休明けの仕事のことが一瞬でも頭をよぎると全身から汗がブワッと吹き出すので(←もはや病気では)直近のごはんのことだけ考えて残りの休日を過ごそうと思います。というわけで4月分、行ってみましょう。

 

30. モービウス
幼き友情物語とか大好物なんすよね。血液疾患によりつらい幼少期を過ごしたマイケルと、同じ病室で過ごしたマイロ、ずば抜けた知能のマイケルがいつか治療法を確立するとマイロに誓う。これだけで丼メシ3杯いけるわ。画期的かつイリーガルな血清を自分に投与したマイケルはリアルバットマンに変貌。こないだバットマン見たばっかだぞ。制御不能なリアルバットマンが危険すぎてマイロには使えないと判断したのにマイロったら友情そっちのけで俺つええして街ではキャトルミューティレーション大発生で大騒ぎよ。結末は見てください。で、本作はスパイダーマンユニバースだそうでヴェノムとも繋がってるとか。本作ラストでは別バースから某氏も登場するし整理しないとわかんなくなってきたな。そもそもヴェノムもモービウスもスパイダーマンの敵らしいけど動機がよくわからん。とりあえず次作クレイヴン・ザ・ハンターを待ちますか。


31. ハッチング ー孵化ー
冒頭からママのサイコっぷり全開でお口あんぐりで始まりました。ペットは飼い主に似るってどうなんですかね。ある意味「シェイプ・オブ・ウォーター」ですよこれは。いやーこりゃおもしろいわ。小学生女子のティンヤは父、母、弟と暮らし、とても幸せそうな家族です。その幸せっぷりを録画編集公開するママはユーチューバー。ある日、ティンヤが森で拾った卵がだんだん大きくなりついに生まれたそれが体は鳥で手が人間ぽいヤバげな生き物。ティンヤは驚き恐れるがどうやら刷り込みでティンヤを親だと思っている模様。ティンヤもまんざらではなく甲斐甲斐しく世話をする。一方ママは絶賛不倫中でティンヤに見られてもお構いなし。週末の不倫相手宅のお泊りにティンヤを連れて行くサイコ。さらに自分が諦めた夢をティンヤに背負わせ期待どおりでないと鬼と化す。ママのクソっぷりが最高です。ラスト、明示はされないけどママは大きな選択を迫られます。常人には受け入れがたい状況ですが、あのママなら「じゃあそれで」と何事も無かったかのように暮らしそうで怖い。


32. 女子高生に殺されたい
個人的に田中圭と相性が悪いかもしれない。漫画原作でタイトル通り女子高生に殺されたい願望を持つ男性が理想の殺され方を実現すべく高校教師になり複数の女子生徒に思わせぶりな態度を取り誘導しクライマックスへ、というお話。複数の女子生徒の中に本命がいるようで、その子はその子でとある問題を抱えており、その問題を唯一知り理解している極度のコミュ障の親友を河合優実が演じています。「サマーフィルムにのって」、「由宇子の天秤」、「愛なのに」素晴らしかったですね。本作でもとても良かった。なお本作の監督は「愛なのに」と同じく城定秀夫です。冒頭にも書いたけど田中圭と相性が悪いので見るつもりはなかったんだけど空いた時間にこれがあったからという感じ。まあ結果的に河合優実を見れたからいいか。他3人の女子生徒の演技もなかなか良かったですね。


33. KKKをぶっ飛ばせ
黒人3人が僻地の無人の農場でひと晩過ごそうとしたらKKKの中でも特殊な食人一派に見つかり一人は食われ残る二人で白人どもをぶっ飛ばすという物語。「ブラック・クランズマン」みたいな人種差別を扱いつつも軽いタイトルで重くなりすぎずに観られる作品なのかと思っていたらB級スプラッター映画でした。先月観た「ハングリー/湖畔の謝肉祭」に近いクオリティというか洋画で役者が下手なのがわかるって相当だぞという。そういやどちらもTOCANA配給か。ただ、こっちはグロ描写はなかなかのものだしスプラッタといいつつちょいちょい笑えてしまうので結果的にはそこそこ楽しんでしまった。ショットガンで白人の腹に穴をあけて臓物を引きずり出し本人に食わせるのは円環の理ですね。←おい 玉を引きちぎり握りつぶすとか玉をジッポーで焼くとか玉好きすぎだろという感じです。80分という短い作品なのにのんびりした会話や謎カットなど学生が学園祭用に作った感のある作品ですが割り切って観るのはアリかと。


34. アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ
ルーマニアの作品です。エッチな作品かと思ったらそうでもなかった。名門小学校の女性教師の夫婦のセックス動画が流出してしまう。子どもや保護者たちもそれを見てしまい大問題に。教師の処遇について保護者会が開かれるが、そこで保護者、教師、校長がそれぞれの意見をぶつけ合うがこれがめちゃくちゃおもしろい。当初は「子どもたちへの悪影響」が保護者の意見だったが次第に「猥褻の境界」の話になり、そこからは世界が普遍的に抱える問題にも広がり収拾がつかなくなる。ポルノとは、フェラの是非、アナルセックスの是非、教育は本質的に暴力、暗記教育の是非、LGBT、キリスト、ユダヤナチス、ロマ、人種差別、民族差別、貧困、チャウシェスク、虐殺、革命、歴史修正主義表現の自由、検閲、などなど。ルーマニア固有のトピックはもちろんだが本邦でも見かけるものがちらほらと。人類は愚かだ。本作の序盤3割くらいは女性教師がルーマニアの街をひたすら歩くだけの映像で街並みを楽しめるためルーマニアに行ってみたくなります。


35. TITANE/チタン
(ドラゴンカーセックス的な意味での)リアルカーセックスをしてたら妊娠しちゃって倒錯者vs倒錯者の心理戦にハラハラドキドキどうなっちゃうの〜?という作品でした。交通事故で頭蓋骨にチタンのプレートを埋め込んだ少女アレクシア。それから自動車にたいして異常な執着心を抱き前述のリアルカーセックスを。一方で衝動的に人を殺すアレクシア。百合展開から相手の家に行きまたもや殺しちゃったら他にも人がいて都合3人殺って1人に逃げられてあえなく指名手配となるアレクシア。街の行方不明者ポスターによく見りゃ自分と似てる顔の男を見つけ、髪を切り自分で顔を殴り若干崩した状態で警察に保護され男の父親が迎えに来たらまんまと騙されてくれてそいつんちに帰宅。こうして始まる父子?生活の中で父のヤバさの片鱗が見え隠れ。つけ込んだと思ったらつけ込まれていた、わずかな利害の一致で成り立つギリギリの生活。いやー狂った作品だ。なにより「痛み」の描写がやべー。中でも自分で顔をぶっ壊すシーン、自分で鉄の棒を突っ込んで掻爬法を試みるシーンは思わず声が漏れてしまった。監督狂ってるなー。と思ったら「RAW 少女のめざめ」の人だとか。納得。


36. 劇場版『RE:cycle of the PENGUINDRUM』[前編]君の列車は生存戦略 
生存戦略してきました。というわけでテレビシリーズから11年を経ての劇場版です。と言いつつ私は当時見ておらず、この劇場版の話を知ってから「それじゃあ見てみるか」と思いつつ先延ばしにして、劇場公開2週間前からアマプラで1日1〜2話を見てなんとか間に合いました。で、本作、特に調べてなかったんだけどてっきり新作かと思ってたらどうやら総集編ぽく始まりました。あーなるほど前編は総集編で後編に新たな展開のパターンかと思いつつ見てたらわりとのんびりしたペースで終わってみたらテレビシリーズの半分くらいまでだったのでもしかして前編後編どちらもリメイクなのか?という気もしてきましたがどうなんでしょうね。まあ本作は基本的にテレビシリーズそのままの流れでそれを補完するキャラや実写とミックスした映像など本作ならではの部分もあるのでそれ込みで楽しめばいいんじゃないでしょうか。テレビシリーズのファンには11年ぶりでも私はたった数日ぶりなので正直退屈だったのはここだけの話。一番印象に残ってるのは陽毬とリボンのジーンですね。テレビシリーズでも映画でも泣いた。

 

ではまた5月分で。

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