『ぽに』
作・演出:加藤拓也
出演:松本穂香 藤原季節
平原テツ 津村知与支 豊田エリー 金子岳憲
秋元龍太朗 安川まり
会場:KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
<あらすじ>
円佳(23歳 松本穂香)はやりたい事が見つからず、ひとまず海外に行く事を目標として、時給1000円でバイトシッターをしている。好きな人である誠也(24歳 藤原季節)の家に頻繁に寝泊まりしながら、生意気でシッターを奴隷扱いする男児・れん(5歳 平原テツ)の家から最近よく指名をもらっている。
ある日、いつもの様にバイトへ向かうが、業務中に起きた災害によって円佳はれんと避難せざるを得なくなる。しかし避難所は定員で入れず、2人は彷徨う事に。そんな最中、れんはいつも通り横暴で、限界に達した円佳はれんを置き去りにしてしまう。
円佳が誠也の家に帰宅した翌朝、れんは43歳の姿になって訪ねてくる。れんは「ぽに」になって訪ねてくる。
冒頭、中出しの事後から始まる物語。まあセフレですわ。というか男はセフレのつもりだけどそこは濁しつつ確保しておきたい、女はそのポジションに気付きつつもちゃんと付き合いたい、ベタな設定だけど会話がいちいち生々しくて、これカップルで見ちゃダメなやつだろと思いながらおっさんひとりニヤニヤしておりました。煮え切らないずるい男と流される都合のいい女とか見飽きてるはずなのに松本穂香と藤原季節のせいで? 見入ってしまう。松本穂香が演じる円佳はおそらく自己肯定感が超低空飛行。自分の価値を認められない女は性的に消費されるしかないのか。根本は本人の意識次第なんだろうけど、周りの人間たちによるところも無視できないとうかむしろ大きいよなあ。出会いガチャでSSR引けるかどうかで決まる人生。きついわー。で、「ぽに」って何? というのはよくわかんなかった。ちなみに「ぽに」のイントネーション、「黒」のそれだと思ってたら「鬼」のそれでした。
今年の観劇一覧。
観劇後、桜木町まで歩いてひと休みしてから毎度おなじみメゾン・ド・ハラを訪問しました。