ネットに影響される人の日記

ネットに影響される人の日記

影響されたり、観たり、聴いたり。

映画2020年10月

10月が終わりました。9月分はこちらです。

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暇だしとりあえずなんでもいいから観るか、というスタンスがブレた10月でしたね。精神状態が如実にあらわれます。とりあえず乗り切った10月ですがじわじわ仕事の影響でメンタルやられてきてる感がありヤバめです。11月から地獄が決定しているのでどうなることか。10月は「星の子」、「朝が来る」あたりが見応えがありました。11月もそういう作品に出会えるといいなー。というわけで10月分、行ってみましょう。

 

118. エマ、愛の罠
子供がほしい妻エマと性的不能の夫ガストンが養子ポロを迎えたら悪ガキすぎて(どうやら放火したっぽい?)施設に戻した(捨てた)ところから始まるなかなかハードな物語です。手に余るため施設に戻した一方で、ポロに対する愛情なのか、母親という存在への憧れ・自負なのか、既に別の夫婦に引き取られたポロを取り戻すための作戦が始まります。こうした矛盾は誰しも抱えうるとは思うけど、作戦がサイコパスすぎるというか最後にネタバラシがセットになってたりと「狂ってる」作品でしたね。夫ガストンが主宰する現代舞踊?集団のダンサーである妻という関係があり、全編を通してダンスシーンがあります。中盤からレゲトンで踊る官能的なダンスはかっこよかったなー。R15+でおっぱい多めなのでおっぱい好きも満足できることでしょう。


119. フェアウェル
親族のほとんどがアメリカや日本に移住してしまい中国に残るおばあちゃんが末期の肺がんであることがわかり本人告知せずに本人に気づかれないように親族一同が集まるため日本にいる孫が最近付き合い始めた(のは本当)日本人女性と結婚する(のは嘘)ということで久しぶりに中国に全員集合してなんやかんやあるという物語です。中国では本人に告知しないのが一般的なんですかね。作中の医者も親族もみんなそう言ってて、アメリカに移住した家族の娘ビリー(主人公なのかな)はアメリカナイズされた個人主義なのでそれに異を唱えつつ親族の圧に押されて隠し続けるという。この「告知しないのが一般的」という価値観につまづいてしまったのでちょっときつかったかな。中国における個と公の概念というか。もちろん私にも家族という概念はあるしそこには個を超えるものもあるんたけど。ビリー役のオークワフィナはオーシャンズ8では気にならなかったけど本作では演技がちょっと微妙な気がした。そういう役どころではあるんだろうけど、あれ?こんなに下手だったっけ?みたいな。


120. 星の子
父母姉妹の4人家族、乳幼児期の妹が病弱で悩む父母、父の同僚に「水が悪いせい、良い水がある」と紹介された水を使ったところ症状が改善、そこからどっぷり、姉は早めに気付き距離を置き始め、妹は中学生になり気付きつつも揺れる、という信仰をもつ家庭で育つ子供の物語です。他人の信仰を否定できるほど私は強くないのでそこはどうでもいいけど、子供はなかなかきついよなあと思いますね。せめて成人するまで待てないかなとか。なんて思う一方で、子供は親の影響を免れないし、信仰をもつ親の影響と信仰を持たない親の影響の違いを私は説明できないし、子供を保護する親の責任と子供の人権のバランスはわかりやすい暴力などがない限り外部からの介入はできないし仮にそれを認めてしまうのも逆に怖いし、とにかくみんな幸せになれればいいのにという小学生レベルの感想です。妹(芦田愛菜)の親友のなべちゃん、少し悪いことを教えてくれる姉、この2人の存在が悩む妹と世間の接点をなめらかにしてくれていてホッとします。岡田将生ロリコン疑惑の中学教師役をやらせるのはなかなかのチャレンジャーですね。芦田愛菜の「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」はファンタジー色が強めなので苦手な人もいるだろうけど、とても素敵な作品です。


121. 82年生まれ、キム・ジヨン
話題の小説が映画化されました。と知りつつ未読という。男尊女卑が日本より強烈といわれる韓国の女性が受けるあらゆる差別のてんこ盛りみたいな感じで、まあ気楽に観れる作品ではないですね。仕組みや構造それらが前提の社会が長年続いてきた中では差別する側がそれが差別であると気付かない気付けないという問題は私自身も抱えているわけで、とにかくいろんな立場の人の話を聞いて知ることを続けなければと思います。性差別の話になると異性からの差別と同性からの差別が議論になることがあります。どちらのほうがキツいなんてことは一概には言えないとは思いつつも、同じ経験をしてきただろう同性に突き放される辛さは他のそれとはちょっと違うかなとも思ったり。とにかくキツい描写が続きますが、主人公の女性の家族(母姉弟)が主人公の味方になってくれる人たちで良かった。父はまあそういう世代ってことで。韓国でベストセラーとなったこの作品の賛否どちらの感想も聞いてみたいですね。


122. 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
乗るしかない、このビッグウェーブに、というわけで予習せずに観るシリーズです。漫画もアニメも知らないのに最後には、煉獄さん……(´;ω;`)、みたいになりました。というのは少し嘘で、前日夜にアマプラで1話と2話を見ておきました。その結果、映画もスムーズに楽しめたので大正解でしたね。しかしあの煉獄さんでも勝てない鬼ヤバすぎじゃん。あれよりもっと強いのもいるんでしょ。柱にも煉獄さんより強いのがいるの?漫画は完結してるようなので読むしかないか。あの夢の鬼は列車と融合して強いけど噛ませ犬感があってなんか可哀想でしたね。融合しちゃうと元に戻れないんだろか。とりあえずアダムスファミリーを観たくなりました。というわけでアニメ3話以降を見ようか迷っていて、さっきニコニコ動画を見てたら舞台版があったので冒頭を少し見てみたらアニメ序盤をなぞっていてわかりやすかったので先に舞台版を見ようかどうか。映画はあと何本か作るんだろうしそれまでになんとかしよう。(追記)舞台版を見ました。プロジェクションマッピングと黒子の活躍がめちゃくちゃ面白い。役者も凄かった。で、その後にアマプラでテレビシリーズ全話見たんだけど、舞台版の再現度の高さにワロタ。テレビシリーズ自体もとても面白かったしまだまだ続くようなので第二期や映画次回作が楽しみです。


123. スパイの妻
客席が老人会でした。見事に若い人がいなかったな。 公開が鬼滅と被ってるし、私は知らなかったんだけどNHKで放送されたドラマのリマスター的なやつらしいからわざわざ観に行く人が少ないのかな。本作はベネチアで賞を取ったそうです。作品自体は関東軍の非道な行為を目の当たりにした高橋一生がその事実を世界に暴露するために奮闘して、その妻蒼井優がなんだかんだで度胸を発揮して、東出昌大がそれを邪魔するという、ベタなりに面白いけど、どこかで見たことあるような気もする作品だなと。「この世界の片隅に」で憲兵があの程度なわけがないみたいに一部が盛り上がってましたが、それは置いといても本作で憲兵に1度でも疑われたわりにその後が自由すぎたり、もう少しいろいろ上手くできなかったのかなあと思ったり。こういう言い方はアレだけど気持ち悪い役をやらせたら抜群の東出昌大にちゃんと気持ち悪い役をやらせたのは大正解ですね。正直演技が上手いタイプだとは思わないんだけどハマるんだよなあ。また、夫の正体に気付いてからの妻の肝の座りっぷりはさすが蒼井優といった感じで爽快でしたね。ただ、あの「おみごと!」はさすがにちょっとやり過ぎかなと思ったり。あとせっかくいいシチュエーションを用意したのに蒼井優がバケツに排泄するシーンを描かなかった黒沢清の意気地なし!(←おい) そういや蒼井優の夫である南キャン山ちゃんは東出昌大・杏夫妻と家族ぐるみの付き合いをしてたけど今はどうなってるんだろう。


124. ウッドランド
不思議なことは確かに起こってるんだけどそもそものトラブルの原因が主人公ジェイクにあるので終始「まあクズだからしょうがないよな」みたいな気持ちになりながら観てしまいました。世話になる人に失礼な奴とかほんと嫌いなんすよね。奥さん?彼女?を傷つけて別れて逃げたくて離島の管理人のサポート職を臨時でやることになって写真撮ってたら変なものが写ってなんやかんやあるんだけど酒も葉っぱもシンナーもやりまくりで不思議なことが起こってるのかラリってるだけなのかわからんしもう全部ラリってるだけじゃねーのみたいな感じでなんだかなあと。まあ奥さん?彼女?役のキャサリン・ジャックがめちゃかわだったので良しとするか。


125. どうにかなる日々
短編4本オムニバス60分でサクッと見られる作品です。いろんなかたちの恋愛が描かれていて、なかでも同性愛が自然に存在しています。ただ、結構モヤるところもあった。同性愛者を見境のない性欲モンスター扱いするアホがまだまだいるなかでこういうシチュエーションは安易すぎないかとか、内心の自由の範囲で留まっているけど教師の描き方としてどうなんだとか、異性だったら性犯罪扱いされる同意のない行為とか、結果的に問題が発生しなかっただけじゃねーの、みたいな。考えすぎかねえ。考えすぎなんだろうな。フィクションにケチつけるアレな奴になってるのかなあ。こういう話題が最近目に付きやすいから過敏になってるのかなあ。とまあこんなこと書いてるけどダメな作品とは思わないので1時間空いたらぜひどうぞ。冒頭5分に声優(週替り?)の対談があります。私が見た回は花澤香菜小松未可子でした。郊外のイオンシネマで公開初日の最終21時回に入ったら人生2度目の映画館貸し切りを体験しました。1度目は10年くらい前に見た「曲がれ!スプーン」でした。


126. 朝が来る
昨年公開された「ヒキタさん!ご懐妊ですよ」を見逃してしまったのが悔やまれる。本作も男性側の原因による不妊がしっかり描かれていている(ように素人の私には見える)わりと珍しい作品です。妻が「もうやめよう」と言ったときに泣き崩れる夫がとても小さく見えました。前半はこんな感じで、後半は特別養子縁組の後の話をドキュメンタリータッチも交えながら描かれます。養子を迎えた側以上に養子に出した側を重点的に描いていたのが印象的でした。本作は養親の夫婦である永作博美井浦新が主演となっていますが、中学生で妊娠してしまい子供を養子に出すことになる、蒔田彩珠が演じる片倉ひかりが、個人的には主演といっても過言ではないと思います。様々な思いが積み重なりひかりは養親を脅迫することになります。しかし、中学生の過ちを社会が責めて罰を与えるのが本当に正しいのか私は考え込んでしまいました。養親の環境とひかりの環境を並べて見たときの歪な感覚は、社会の構造が女性差別を容認していることを炙り出しているようにも思えます。養親家庭はこれから幸せな時間を作っていくことでしょう。一方で、ひかりのことは誰が救ってくれるのか。本作でその答えは提示されませんでした。というか提示できないですよね、今の社会では。ため息しか出ない。また、特別養子縁組をコーディネートする団体が養親に課す共働きNGという条件、わかるよ、わかるんだけど、もやもやが止まらないよねこれ。共働き家庭で育った者としては。というわけで、生まれた子供が幸せになる仕組みとしてはもちろん素晴らしいのだけれど、それ以外の部分の問題を認識するための作品としても素晴らしかった。役回りとしての主演級はもちろん演技面でも確かなものだった蒔田彩珠は、先日見た「星の子」でも芦田愛菜のおねえちゃん役を好演していて個人的に注目の役者になりました。ウィキペディアを見たらこれまた見逃していた「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の主演だったのか。観ねば。


127. ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷
いきなり漢字の「呪怨」がドーン!と出てきたので驚いた。ハリウッド版呪怨シリーズだったのね。そういえば本家呪怨を観たことがないんだよなあ。というわけで日本で働いていたアメリカ人女性が帰国時に呪いを持ち帰ってしまい自宅が呪いの館となってそこに立ち入る人みんな呪われるというやつです。冒頭で「家につく」と紹介されますがいきなり人について海を超えちゃうあたり好奇心旺盛な呪いでほっこりしますね。ジャンプスケアっていうんですかね、ドーン!ギャーッ!みたいなのが多めで、そもそもホラーが苦手な私はいちいち飛び上がりながらもなんだかんだで楽しめました。呪いの館に住む3つの時代の3つの家族と主人公の時代が行き来する構成なので、そういうのが苦手な人はわけわからんかも。また、全体的にどこかで観たことあるような感じなのでホラー好きには退屈かもしれませんね。とても静かなラストカットがお気に入りです。


128. VS狂犬
四肢麻痺電動車椅子に乗って生活する女性が狂犬病を発症した飼い犬と戦う物語です。まあ戦うといっても基本的に防戦一方なわけですが。冒頭で犬がコウモリに咬まれたため狂犬病を発症するんですけど、本作はスペイン映画ですがスペインでは飼い犬の狂犬病ワクチン接種の義務はないんだろうか。わんちゃんのためにもワクチン接種をお願いします。で、一旦は家から犬を追い出しますが既に噛まれていたフェレットも発症して車椅子を駆け上ってきます。電動車椅子を動かすことしかできない絶望感ハンパないっす。頼みの親類も食われてしまい家への侵入を許してしまった女性がついに犬と対峙して……とまあハラハラドキドキが止まらないおもしろ作品でしたね。とりあえずこんな人里離れた場所に引っ越すなよと。そしていま映画ドットコムを見たところ狂犬病ではなくて謎のウイルスだそうです。そりゃそうか。

 

ではまた11月分で。

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